営業という仕事をしていると、いろんな人に出会う。いいお客さまもいれば、頭ごなしに断られ嫌な思いをすることも多い。しかし、普段自分が生活する中で関わることがないだろうって人と接することができるのはこの仕事の魅力の一つだろう。
先日、昔からのお客さまのお宅に、日頃のお礼とご挨拶を兼ねて、新商品のPRで伺った。初めて会う方だったので、失礼のないようにと多少なりとも緊張していたのだが、インターホンを押すなり出てきたそのおじさんはとても気さくな方だった。
一抹の不安はどこへやら、挨拶もそこそこに玄関先で2人の会話は盛り上がっていく。とりとめのない話題を重ねながら2人の距離は徐々に縮まっていく。
それにしても昼間っから異様なほどテンションの高いこのおっさん、はっきり言って不気味である。ただ無愛想に断られるよりかは断然ましだ。機を見計らって、それとなく新商品の話もしてみた。
喰いつきも最高だ。この男、ノリノリである。
これはこのまま成契か?と期待していると。どうやらこのおっさんは今から用事があって電車に乗ろうとしていたところだったようだ。ただ、しょうもない話で盛り上がりすぎたせいで、電車に乗り遅れそうだという。それは申し訳ないことをしたなと思ってると、おっさんは僕に駅まで車で送ってくれと要求してきた。
よしおっさん、一旦整理しようか。僕らは今日初めて会った。立場的にはお客さまと営業マンだ。どう飛躍したら僕がおっさんを駅まで送ることになるのかわからないが、思わずいいですよと答えてしまった。
結論からいうと、駅まで送ったことでいいことと悪いことが一つずつあった。いいことというのは、車の中でも具体的な商品の話ができて、お客さまの理解度を上げることができ、商品の魅力をさらに実感いただけたこと。
悪いことというのは、車に乗り込んだ瞬間、このおっさんの異様なテンションの高さがどこから来てるのかが判明したこと。
この男、ベロンベロンやないかい。
車内に日本酒のにおいが充満する。どおりでテンションが高いわけだ。露骨に窓を開けることもできず、そのまま山に捨てにいこうかと思った。それにしても、酔っ払い相手に真剣に説明していた自分。プライスレス。
無事に駅まで送り届け、おっさんは駅のホームに消えていった。翌朝、昨日はお話を聞いていただきありがとうございましたと電話をかけると、あんなに酔っぱらっていたにもかかわらず、ちゃんと覚えてくれていたではないか。
このチャンスを逃すまいと今からもう一度お伺いしてもいいか尋ねると快く了承してくれた。午前中ならさすがにまだ酒は入っていないだろう。その足ですぐさま駆けつけた僕を、おっさんは2?の日本酒パック片手に出迎えてくれた。
先日、昔からのお客さまのお宅に、日頃のお礼とご挨拶を兼ねて、新商品のPRで伺った。初めて会う方だったので、失礼のないようにと多少なりとも緊張していたのだが、インターホンを押すなり出てきたそのおじさんはとても気さくな方だった。
一抹の不安はどこへやら、挨拶もそこそこに玄関先で2人の会話は盛り上がっていく。とりとめのない話題を重ねながら2人の距離は徐々に縮まっていく。
それにしても昼間っから異様なほどテンションの高いこのおっさん、はっきり言って不気味である。ただ無愛想に断られるよりかは断然ましだ。機を見計らって、それとなく新商品の話もしてみた。
喰いつきも最高だ。この男、ノリノリである。
これはこのまま成契か?と期待していると。どうやらこのおっさんは今から用事があって電車に乗ろうとしていたところだったようだ。ただ、しょうもない話で盛り上がりすぎたせいで、電車に乗り遅れそうだという。それは申し訳ないことをしたなと思ってると、おっさんは僕に駅まで車で送ってくれと要求してきた。
よしおっさん、一旦整理しようか。僕らは今日初めて会った。立場的にはお客さまと営業マンだ。どう飛躍したら僕がおっさんを駅まで送ることになるのかわからないが、思わずいいですよと答えてしまった。
結論からいうと、駅まで送ったことでいいことと悪いことが一つずつあった。いいことというのは、車の中でも具体的な商品の話ができて、お客さまの理解度を上げることができ、商品の魅力をさらに実感いただけたこと。
悪いことというのは、車に乗り込んだ瞬間、このおっさんの異様なテンションの高さがどこから来てるのかが判明したこと。
この男、ベロンベロンやないかい。
車内に日本酒のにおいが充満する。どおりでテンションが高いわけだ。露骨に窓を開けることもできず、そのまま山に捨てにいこうかと思った。それにしても、酔っ払い相手に真剣に説明していた自分。プライスレス。
無事に駅まで送り届け、おっさんは駅のホームに消えていった。翌朝、昨日はお話を聞いていただきありがとうございましたと電話をかけると、あんなに酔っぱらっていたにもかかわらず、ちゃんと覚えてくれていたではないか。
このチャンスを逃すまいと今からもう一度お伺いしてもいいか尋ねると快く了承してくれた。午前中ならさすがにまだ酒は入っていないだろう。その足ですぐさま駆けつけた僕を、おっさんは2?の日本酒パック片手に出迎えてくれた。