米保険大手プルデンシャルが、米アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)傘下のAIGエジソン生命保険とAIGスター生命保険を買収する見通しとなった。プルデンシャルは前回の2社の売却交渉でも最有力候補だった。同社はM&A(合併・買収)による日本事業拡大に熱心に取り組んできており、今回も買収に強い意欲を示している。
プルデンシャルは、日産生命保険、協栄生命保険(現ジブラルタ生命保険)、大和生命保険(現プルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命保険)といった破綻生保の事業を次々と引き継ぎ、規模を拡大してきた。
生保が経営破綻すると、契約者に約束した利回り(予定利率)を下げて将来支払う保険金負担などの負債を削減できるため、破綻後の生保は財務内容が健全だ。エジソン生命とスター生命も、前身は破綻した旧東邦生命保険と旧千代田生命保険。両社とも予定利率を引き下げて負債を削減済み。外資勢には財務内容の改善により魅力的なM&A案件に映っているようだ。
AIG系2生保を買収すれば、プルデンシャルグループの日本での保険料等収入は現在の約1.5倍の約1兆5千億円となり、業界6位、外資系生保では最大手に上がる。
米保険大手メットライフも3月、アリコを買収して日本市場への本格的な参入を決めた。成熟市場と見られる日本だが、外資勢は成長の可能性を見いだしているようだ。保険業界に詳しい格付投資情報センターの山森直樹アナリストは、「死亡保障分野は伸び悩んでいるが、米国と比べて、医療保険、年金保険の分野は成長の余地がある」と指摘する。
だが、プルデンシャルはAIG系2社を加えると国内だけで5社も生保を抱えることになる。特にジブラルタ生命とAIG系2社は主力の販路が営業職員など事業の重複も目立つ。
AIGも業務の効率化を目指して2社の合併計画を進めていた。「プルデンシャル内の生保を再編するはず」との見方が業界内で大勢を占める。今後はどのように効率的な体制を構築するかが焦点となりそうだ。
via www.nikkei.com
死亡保障が売れてるのって日本だけなんですよね。欧米では年金や貯蓄性の商品が一般的なはず。
それがそのまま今の日本に当てはまるかっていうとこれは微妙。